2011年 02月 03日
森崎書店の日々 |
私は「再生」という言葉に弱い。
また今回も「…静かで温かい再生のドラマ」という紹介文に惹かれて
映画館に足を運んでしまった。
恋人も仕事も失った若い女の再生のドラマ、と聞いてしまったら惹かれないわけがない。
特に現在進行形でいろいろ落ち込んでいる女には効果てきめん。
で、見に行った結果どうだったか。
ま、その前に簡単にあらすじをご紹介すると…。
主人公の貴子は、彼氏から突然、他の女と結婚すると聞かされる。
失意の中会社も辞め、一人住まいのアパートで寝てばかりいる毎日。
そんなある日、神田神保町で古本屋を営む叔父から久しぶりに電話が。
「仕事してないなら店を手伝ってほしい」
アパートを引き払い、古本屋の2階に住み込み店を手伝う日々が始まる。
ふさぎこむ貴子を近所の喫茶店に誘ったり、優しく気にかける叔父のサトル。
喫茶店で働くトモコ。
お店を舞台にしての小さな出会いや言葉が貴子の気持ちを少しずつ解きほぐしていく。
また、全く興味のなかった本の面白さや、神保町の魅力に気づき始める貴子。
そんなある日、貴子の人生最悪の出来事を乗り越えるべき時が訪れる…。
と、こんな感じのストーリー。
すごくシンパシーを感じたことがひとつある。
主人公の貴子が、はじめ寝てばかりいること。(そこか!って感じ?)
その理由は後半貴子の口からあきらかになるのだけれど、
私はすごくわかるなぁ、と思った。
貴子とは理由は少し違うけど、私もある時期寝てばかりいたから。
生きていくのは辛いけど、自ら人生にピリオド打つなんて恐すぎてできない。
ならいっそのこと寝てしまえばいい、と思って時間が空けばフテ寝ばかりしていた。
…って、かなりネガティブですね。
すみません、私、根っからのネクラなんです。
さて、話し戻そうっと。
舞台である神田神保町がとっても魅力的。
狭いエリアにたくさんの本屋、というシチュエーションも素敵だけど、
その合間合間にある喫茶店の存在がたまらなくいいなぁと思う。
貴子がサトルに連れられて行く喫茶店で出されたコーヒーや、
サービスのガトーショコラもとてもおいしそうだったし。
古本市もすごい迫力!
映像で見たのも初めてだけど、あれだけたくさんの本たちに囲まれたら身震いしそう。
ストーリー後半のサトルのセリフにも共感。
「この街は本に似ている。開く前は静かだけど、扉を開いた途端にぎやかになる」
神保町には行ったことはないけど、本ってまさにそうじゃない?
もうひとつ心に残った言葉。トモコのセリフ。
「価値を買う人間より、自分で価値を作れる人間は強い」。
この言葉にはじんときた。
そして最後、とんとん拍子にことが進まないところが現代的でいい。
今どき主人公が前向きになった途端、仕事が見つかったりなんてしたらうそっぽいしね。
結局、この映画を見て私としてはどうだったのかというと、
貴子がうらやましかったかなぁ。
苦しんでいるとき、具体的に手を差し伸べてくれる存在があるっていうことに。
ってそんな風に思うのは、もしかしてまだ心が病んでるせい?
う~ん、でも病んでる時こそ軽く行動するのがいいのかも。
そんな時に本を読むのって有効なのかも。
そんなヒント、この映画からもらいました。
寝てばかりいるのはやっぱりよくないよね。
リハビリって大事。
心が疲れた時、ちょっと一休みしたい時、
リハビリに、ゆるやかなこんな優しい映画を見るのも悪くないと思う。
「森崎書店の日々」
製作年 2010年
製作国 日本
時間 109分
監督 日向朝子
出演 菊池亜希子 内藤剛志 田中麗奈
松尾敏伸 奥村知史 きたろう 岩松了 吉沢悠
2011年2/2現在、仙台フォーラムにて公開中
また今回も「…静かで温かい再生のドラマ」という紹介文に惹かれて
映画館に足を運んでしまった。
恋人も仕事も失った若い女の再生のドラマ、と聞いてしまったら惹かれないわけがない。
特に現在進行形でいろいろ落ち込んでいる女には効果てきめん。
で、見に行った結果どうだったか。
ま、その前に簡単にあらすじをご紹介すると…。
主人公の貴子は、彼氏から突然、他の女と結婚すると聞かされる。
失意の中会社も辞め、一人住まいのアパートで寝てばかりいる毎日。
そんなある日、神田神保町で古本屋を営む叔父から久しぶりに電話が。
「仕事してないなら店を手伝ってほしい」
アパートを引き払い、古本屋の2階に住み込み店を手伝う日々が始まる。
ふさぎこむ貴子を近所の喫茶店に誘ったり、優しく気にかける叔父のサトル。
喫茶店で働くトモコ。
お店を舞台にしての小さな出会いや言葉が貴子の気持ちを少しずつ解きほぐしていく。
また、全く興味のなかった本の面白さや、神保町の魅力に気づき始める貴子。
そんなある日、貴子の人生最悪の出来事を乗り越えるべき時が訪れる…。
と、こんな感じのストーリー。
すごくシンパシーを感じたことがひとつある。
主人公の貴子が、はじめ寝てばかりいること。(そこか!って感じ?)
その理由は後半貴子の口からあきらかになるのだけれど、
私はすごくわかるなぁ、と思った。
貴子とは理由は少し違うけど、私もある時期寝てばかりいたから。
生きていくのは辛いけど、自ら人生にピリオド打つなんて恐すぎてできない。
ならいっそのこと寝てしまえばいい、と思って時間が空けばフテ寝ばかりしていた。
…って、かなりネガティブですね。
すみません、私、根っからのネクラなんです。
さて、話し戻そうっと。
舞台である神田神保町がとっても魅力的。
狭いエリアにたくさんの本屋、というシチュエーションも素敵だけど、
その合間合間にある喫茶店の存在がたまらなくいいなぁと思う。
貴子がサトルに連れられて行く喫茶店で出されたコーヒーや、
サービスのガトーショコラもとてもおいしそうだったし。
古本市もすごい迫力!
映像で見たのも初めてだけど、あれだけたくさんの本たちに囲まれたら身震いしそう。
ストーリー後半のサトルのセリフにも共感。
「この街は本に似ている。開く前は静かだけど、扉を開いた途端にぎやかになる」
神保町には行ったことはないけど、本ってまさにそうじゃない?
もうひとつ心に残った言葉。トモコのセリフ。
「価値を買う人間より、自分で価値を作れる人間は強い」。
この言葉にはじんときた。
そして最後、とんとん拍子にことが進まないところが現代的でいい。
今どき主人公が前向きになった途端、仕事が見つかったりなんてしたらうそっぽいしね。
結局、この映画を見て私としてはどうだったのかというと、
貴子がうらやましかったかなぁ。
苦しんでいるとき、具体的に手を差し伸べてくれる存在があるっていうことに。
ってそんな風に思うのは、もしかしてまだ心が病んでるせい?
う~ん、でも病んでる時こそ軽く行動するのがいいのかも。
そんな時に本を読むのって有効なのかも。
そんなヒント、この映画からもらいました。
寝てばかりいるのはやっぱりよくないよね。
リハビリって大事。
心が疲れた時、ちょっと一休みしたい時、
リハビリに、ゆるやかなこんな優しい映画を見るのも悪くないと思う。
「森崎書店の日々」
製作年 2010年
製作国 日本
時間 109分
監督 日向朝子
出演 菊池亜希子 内藤剛志 田中麗奈
松尾敏伸 奥村知史 きたろう 岩松了 吉沢悠
2011年2/2現在、仙台フォーラムにて公開中
by zizocafe_cinema
| 2011-02-03 00:53
| 邦画